腰痛の多くは腰椎(脊椎)の構造上の障害によるものですが、内臓性腰痛や血管性腰痛もありますので、自己判断せずに専門医に相談し適切な治療を受けることが大切です。
○腎臓結石・尿管結石(内臓性腰痛)
○膵炎(すい炎)(内臓性腰痛)
○大動脈瘤(血管性腰痛)
○婦人科の病気(内臓性腰痛)
○悪性腫瘍
腰痛の多くは腰椎(脊椎)の構造上の障害によるものですが、内臓性腰痛や血管性腰痛もありますので、自己判断せずに専門医に相談し適切な治療を受けることが大切です。
○腎臓結石・尿管結石(内臓性腰痛)
○膵炎(すい炎)(内臓性腰痛)
○大動脈瘤(血管性腰痛)
○婦人科の病気(内臓性腰痛)
○悪性腫瘍
腎臓結石・尿管結石(尿路結石)による内臓性腰痛があります。腎臓でつくられた結石(腎結石)が腎臓と膀胱を結ぶ尿管を通過するときに尿管壁を傷つけて腰痛として現われます。尿管結石を含む大多数の尿路に関わる病気は、痛みの程度の差こそあれ腰痛を起こすといわれています。
結石が腎臓に止まっているときは無症状ですが、尿路を通過するときに脇腹や背中・腰の痛みとして現われます。疼くような軽い腰痛などに始まり、腰の激しい痛みで七転八倒することもあります。
いつもの腰痛なら数日の治療で痛みが軽減するのに腰痛が改善せず長びいたり、痛みの位置が少しずつ移動したり、尿意に異常を感じたりする場合は尿管結石の疑いがあります。内科か泌尿器科の受診をしてみてください。血尿がある場合は尿検査ですぐにわかりますが、結石の移動がなく尿検査だけでは判断出来ない場合はX線やエコー検査で結石を発見できます。
尿管結石は50%の確率で再発しやすい病気のため予防が大切です。尿管結石による腰痛は、、腰痛の原因である腎結石・尿管結石の治療と予防になりますが、尿管結石の多くは原因不明のため食事療法になります。
尿管結石(尿路結石)で内臓性腰痛として腰の痛みが起こることがあります。腎臓結石・尿管結石の多くは原因不明ですので、腎臓結石・尿管結石による腰痛予防は、腎臓結石・尿管結石の治療法・予防である食事療法が重要になります。「肉を多く食べる人は腎結石になりやすい」といわれています。「石は美食の産物」といわれるほどです。尿の成分バランスがくずれてカルシウムなどが多くなると溶けきらず結晶化し、結晶化したものが集まって石になります。結石の80%以上がカルシウム結石(高カルシウム尿症)です。
腎臓結石・尿管結石の予防
○脂肪や動物性タンパク質、塩分を控えます。
○水分を十分飲みます。(結石は、水分補給ができず尿が凝縮する夜間に多くつくられます。)
○結石を予防するマグネシウムや食物繊維の多い野菜類・海藻類を摂取します。(カルシウムとマグネシウムの摂取バランスは「2:1」がよいとされています。)
○カルシウムやビタミンCの飲み過ぎを避けます。
○ビタミンB6は結石の基になるシュウ酸カルシウムができるのを防ぎます。
○カリウムはシュウ酸カルシウムを結晶化させない働きがあります。(腎臓病や糖尿病の場合、カリウム摂取については医師に相談してください。)
動脈硬化などで腹部の大動脈に瘤ができて徐々に膨らんで大きくなって脊髄を圧迫すると、安静にしていても血管性腰痛として腰の痛みを感じることがあります。
腹部大動脈瘤が破裂すると激しい腹痛や腰痛を引き起こします。腹部大動脈瘤の出血は腹部から腰部に広がることが多いため腹痛や腰痛が起きます。大動脈瘤からの出血が一時止まって腹痛や腰痛の症状が軽くても後で大出血することも多く、急激な血圧低下などを起こして高い確率で生命が危険にさらされることになるため、即刻、手術が必要になります。
腹部大動脈瘤は腹部の大動脈がこぶ状に膨らんだ状態です。破裂する前の腹部大動脈瘤の発見が重要になります。腹部動脈瘤の症状の特徴は拍動性腫瘤です。腹部動脈瘤が大きくなると臍(へそ)周辺にドキドキする拍動性腫瘤(こぶ)に触れることで発見されることが多いものの放っておかれることも少なくありません。また、拍動性腫瘤があっても腹部の脂肪などで気づかれないこともあります。
腹部大動脈瘤が大きくなると破裂する危険性が高まります。高血圧の場合は腹部動脈瘤の破裂の危険度が増します。腹部動脈瘤を治す薬はありませんから、大きくなれば手術になります。腹部動脈瘤がそれ程大きくなくとも高血圧であれば血圧を上げない治療が行われます。
急性膵炎(すい炎)では激しいが腹痛・腰痛が起きます。また、慢性膵炎では激しくはないものの腰痛・腹痛などの症状が起きることがあります。
膵臓はタンパク質・脂肪・炭水化物などの消化を助ける膵液(消化酵素)とインスリンの分泌をします。膵液が過剰に異常分泌されると膵臓組織そのものを消化して急性膵炎になり、食事のたびに激しい腹痛や腰痛が起きます。入院治療が必要になります。
慢性膵炎は繰り返し膵臓に炎症を起こして膵臓全体が硬くなって萎縮していく病気で、激しい痛みは少ないものの、腰痛・腹痛・消化不良などを起こします。慢性膵炎は膵臓癌や他悪性腫瘍を合併しやすい厄介な病気で、難病(特定疾患)に指定されています。
膵臓は肝臓以上の沈黙の臓器といわれ、膵炎になっても症状が出にくく治りにくい臓器で、膵炎が長く続くと膵臓組織が破壊されて膵液やインスリンの分泌が減少して、消化・吸収に障害だけでなく、糖尿病の症状がでてきます。
膵炎の好発年齢は男性0歳代、女性60歳代で、アルコールの飲みすぎ、脂っこい食事、不規則な食生活が膵炎の原因といわれています。鎮痛剤が効きにくく、仰向けで寝ると痛みが強くなり座ると軽減するそうです。
急性膵炎(すい炎)は激しい内臓性腰痛などを引き起こします。慢性膵炎でも激しくなくとも腰痛などがおきます。膵炎の原因は、アルコールの飲みすぎ、脂肪の多い食事、不規則な食生活といわれています。膵炎の予防と治療は脂肪制限が原則で、糖尿病を合併していなければ炭水化物の制限はありません。
膵炎(すい炎)の予防
○脂肪の多い食事を控える
○食べ過ぎない(腹6~8分目にする)
○アルコール・香辛料・コーヒー・炭酸飲料・煙草を控える
○規則正しい食事をする(朝食をぬかない、間食・夜食を避ける)
女性特有の病気による内臓性腰痛があります。婦人科の病気による腰痛が増えています。下腹部の痛みや不正出血があるならば婦人科の病気が疑われますから、婦人科の受診をしてください。
婦人科の病気と内臓性腰痛
○月経困難症と腰痛
月経時に起こる腰痛です。下腹部痛もあります。
○子宮筋腫と腰痛
子宮筋腫による腰痛です。月経量の増加や不正出血を伴うことが多く、月経が終わると腰痛は治まります。
○子宮内膜症と腰痛
月経時には月経困難症のような症状を呈しますが、悪化すると月経に関係なく腰痛・下腹部痛が起きます。
○子宮がん・卵巣がんと腰痛
病気が進行すると強い腰痛を伴うことがあります。